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巨大なシャコ貝化石

宮古シャコ化石
最近化石発見の情報が極めて少なくなった。かつて「蟻の群れのごとく棲息していた」と表現するほど発見されたシカ類化石の
発見も、今はほとんどない。理由はある。以前ほど野外に興味を持って歩き回る放浪者がいなくなったことだ。私もその一人だ。
先日、宮古で久々に巨大化石を目撃した。犯罪の目撃ではない。巨大シャコ貝の化石である。殻長80㌢、殻高60㌢である。
造成中の琉球石灰岩層からのもので、今時奇特な方からの連絡だったようである。巨大なシャコ貝は、今でも棲息しており、殻を
店先で目にすることがある。しかし、そう簡単に発見できるものではない採取禁止の貴重品である。私も数十年前、読谷石灰岩から
採取したことがある。40万年ほど前の化石である。勤務終了後、毎日ノミとハンマーで、コツコツ不要な石を剥ぎ落とし、お前の
「石の彫刻」だろうと言われるほどの完成品にしたことがある。今は、教育機関で展示中だ。(文責 大城逸朗)
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雨雲を蹴散らした観察会

ハナンダー橋
写真は、ハナンダー橋(天然橋)の観察風景。
まさに雨雲を蹴散らした会員のやる気満々の観察会でした。コロナウイルスの件もあり、もし雨なら途中で中止することも躊躇
しないことを申しあわせていた。しかし、遠くは名護市や恩納村からの参加者もあり、総勢48名となり、中止不可能な状況になった。
小雨の中、まずハナンダー橋の観察開始。現在残っている橋は、川をまたぎ、さらに橋の裏側には鍾乳石が発達し、素人目にも
かつては鍾乳洞であったことが理解できるところである。では、これだけの規模の洞穴だったのなのだろうか。イヤ違う。古い資料や
川の改修以前の米軍発行の地形図などから判断すると、洞穴は橋地点から北側へおよそ100㍍ほども延びていたことが推測
できるとのことであった。そのような洞穴がこのように壊れたのは、土地の隆起や地震なども考えられるが、一番の理由は
形成年代が古く、浸食による洞穴の規模拡大に伴い石灰岩層が薄くなり、自損崩壊した可能性などが考えられるとのことであった。
ハナンダー橋で議論をしている間に、ナント青空出現。ついに予定の具志頭グスクからのサンゴ礁地形の観察、そして具志頭
海岸に無数に発達するキノコ岩を観察し、やはり土地は微妙に動いていることを確認することができた。さらにキノコ岩の背後に
形成されたカメニツァ(岩にできた小さな窪み)に自然塩ができていることを確認。その形成をめぐって議論をしながらの解散と
なった。(事務局)

熱による岩塊の崩壊その2

崩壊した安山岩
消失した首里城にある奥書院の石庭は、巨大なつらら石型の鍾乳石、安山岩、砂岩、琉球石灰岩で構成されている。熱と炎に対面
した側は、さすがに抵抗でなかったようで無残な姿になってしまった。写真は、久米島産の安山岩である。火の中から生まれたので
大丈夫かと思ったが、以外や、そうではないことが分かった。(研究的にはいい資料ではあるが)
安山岩は、本来は青色~青灰色を示し、地表で晒されると風化して茶褐色になる。庭石は、赤褐色を帯びているので、激しい爇を
受けた証拠である。熱のためタマネギを向くように表面からはげ落ち、内部の新鮮な部分がむき出している。はげ落ちた破片は
復元するのは可能であるが、そのままでも現ポジションを確保できそうである。石庭に限り、被害僅少でよかった。(文責 大城逸朗)

熱による岩塊の崩壊

崩壊したニービ
かつて復元に関わった首里城の奥書院石庭。火災後、特別の許可を得て石庭の状況を調べた。建物が延焼を食い止め、さらに火に
吹き込む逆風が幸いしたようで無事であった。しかし勢いの強い炎が石の一部を舐めたようである。写真の岩塊は庭の一部
のものであるが、部分的に崩壊している。強い炎を浴びたようで、茶色に変色した右下の石灰岩がそのことを物語っている。
岩塊は長径1㍍ほどのニービ、つまり南部の小禄~豊見城あたりから産出する細粒砂岩である。一般に砂岩は風化して茶褐色
を示すが、部分的に火を受け赤茶色に変色し、ひび割れを生じ崩壊している。破片をつなぎ合せれば再雇用は可能である。
それにしても強い熱を受けると砂岩は、ひび割れを生じ崩壊するということを知った。ついでに正殿にある龍柱を
見たが1体は首から胸にかけて砂岩がはげ落ち、他の1体は首の周辺に無数のひび割れがあるのを確認した。いずれも破片を
集め、早めに接着剤を注入すればよいとはんだんした。火の中心にあって軽傷ですんだのは、おそらく正殿が火を食い止め
たからであろう。(文責 大城逸朗)

令和2年3月の定例会

天然橋
写真は、八重瀬町のハナンダーと呼ばれる天然橋

定例会の要項は、以下の通りです。

〇「おきなわ石の会」定例会: 「天然橋とキノコ岩の観察」
〇日時と場所:令和2年3月14日(土)、 午前10時~12:30
   八重瀬町の具志頭農村環境センターの駐車場に集合
〇内容:ハナンダーと呼ばれている天然橋は、どのようにして
     できたのか。観察しながら議論をします。さらに海岸でキノコ岩や
     ノッチを観察し、土地の動きを実感していただきます。
〇費用その他:無料。飲み物は持参して下さい。
〇問合せ:会長  (事務局)



大火を逃れた石庭

首里城石庭
写真は、特別な許可を得て撮影した首里城の奥書院側の石庭。
沖縄戦で無残に砕け散り、戦後はその跡地は大学になるなど負の歴史を歩んだ首里城である。このようなほぼ無の状態のなか、
正殿の南に国王が日常的に執務する書院があり、その一角に存在した石庭を復元する、そのビッグな機会に参画することになった。
専門性を生かせる光栄なこととして受けた。さて、復元の資料はというと、明治時代に描かれた絵図と大正から昭和初期にかけて
当時の県立工芸学校の職員が石庭の石に腰掛けて記念撮影した古い1枚の写真であった。袴の裾からわずかに覗ける庭石の
姿形が唯一の手がかりという神業であった。艱難辛苦完成した。「こけが生えた」ころは、そこに国王が不在なことが不思議に思える
光景の石庭になるはずと考えていた。2019年10月31日深夜の大火は、復元された奥書院の建物の消失で止め、幸いにも
石庭の完全崩壊は免れていた。それでも熱の影響で久米島の安山岩とニービは大きな損壊を受けた。やっと探し求めた石だった
だけに寂しさを感ぜずにはいられなかった。(文責 大城逸朗)

石材は、美しい石だ !

屋慶名トラ
大石林山「沖縄石の博物館」で「石材展」が開催中である。久しぶりに町を歩くと歩道にアスファルトや砂利はない。そこには
踏むと申し分けないと思わせるような美しい石版が張られている。通りがかりのデパートや店舗の内部もそうだ。色や模様が
変化に富み、部屋に飾りたいと思ったりする。沖縄で使用されている石材はほとんど外国産である。主なものは、みかげ石と
大理石である。みかげ石は、花崗岩と呼ばれる火山岩に、大理石は結晶質石灰岩と呼ばれる変成岩に由来する石である。
石材は外国産なので、その名前も正式な石の名前ではなく、産地名が多い。石の名前とできた年代を知りたいと思っていた。
「石材展」では、そのようなことをおおよそ知る事ができる。一見することをお勧めする。例えば、みかげ石のバルチックブラウンは
フィンランド産の花崗岩で16億年前、見ると誰もがほしがるブルーパールは、ノルウェー産の霞石月長石閃長岩といい、およそ
3億年前のものである。石の好きな人には驚異を感じさせるものである。展示を見ながらあらためて好きになった石がある。
みかげ石の仲間の「サビみかげ」という花崗岩である。美しい、墓石にしたいぐらいである。唯一沖縄産のものでは、屋慶名産
のやや緻密な結晶質石灰岩がある。豊富な化石を含む琉球石灰岩の変質した石で、トラバーチンと呼ばれ建築資材として
珍重されている。(写真参照) 大理石の定義からははずれるが、色合いなどインドネシア産のマジョルカやイタリア産のトラベルチーノロマーノによく似た石である。大理石の仲間に加えても可笑しくない郷土の石である。(文責 大城逸朗)



タフォニ講座終る

タフォニ2
写真は、蜂の巣状に孔のあいた岩塊。岩の表面に円~楕円状に、しかも横孔として無数にできた不思議なものである。
今回の定例会は、この孔がどのようにしてできたのかということがテーマでした。野外では、与那国島の西海岸の海に
面した砂岩の岸壁で観察でき、疑問に思ったのが最初でした。これまでは激しく叩きつける波浪や風が原因と考え、波浪痕、風食痕
などと説明していました。その同じような痕跡を内陸部の石灰岩からなる岸壁でも観察し、これを機会にいろいろ調べ直し、
タフォニという現象であることにたどり着いたということ。つまり蜂の巣状の孔は、「岩の表面から水が蒸発するとき、岩石内に
溶けていた石膏などの塩類の結晶が次第に成長し、その結晶圧によって岩石の表層部を破壊することによって形成されるもの」で
あることを知った。ヨクヨク観察して見ると、孔は形も大きさもいろいろありはするが、しかし全体的には揃っていて、
単なる波が叩きつけてできる姿とは異なることを知った。
定例会のサイエンスミーティングでは、このことに興味を示し理論的に説明していただいたのが倉田会員であった。
できるだけ数式を使わないで説明してほしいという注文であったが、これを見事にやり遂げて頂いたことに感謝したい。
理論的にも野外での説明のように塩類成長説で良いのではないかということであった。タフォニとは、地中海あたりの古語で
穴という様な意味があるようである。日本語では、風化穴となるようだ。詳細はウィキペヂアを参考にしていただきたい。(事務局)

次回はサイエンスミーティングです

ねどし
会員の皆さん新年おめでとう。今年は干支のはじまりの子年ですね。始まりというのは、何かに付け頑張ろうという気持ちがでて
引き締まるものです。今年もよろしくお願いします。なお、毎回の定例会では、30~50名が参加して下さり、うれしいのですが、
特に野外観察では駐車場とトイレ探しが最大の悩みです。しかしこれまで何の支障も無くやってきたことに対し、それぞれの気遣いに感謝申しあげます。
次回の定例会はサイエンスミーティングで、以下の要領で実施します。

〇 「おきなわ石の会」定例会 サイエンスミーティング
〇 日時と場所: 令和2年1月11日(土) 午前10時~12時
            北中城村中央公民館研修室 (ちゃたんニライセンターから変更になりました)
〇 内容: ① 数理学者が語るタフォニの形成 (講師 琉大教授倉田耕治)
       ② 図書「雲根志」の紹介
〇 費用その他: 無料

(事務局)

部分日食でした

2019年12月
2019年12月26日15時07分撮影の部分日食。外出中、何となく辺りが薄暗くなった感じがした。本日は部分日食だと言うことを
思い出し、高速で帰還。雲も急遽出現したが、急いで煤つきのガラスを取り出し、カメラを構えた。現役時代は、天体観測に夢中
になり、いつでも撮影体制は整っていたが、今回はもたついた。日食は、朔、つまり新月の時に起き、月と地球の軌道面が
およそ6°傾いているので、年に2回ほどは見ることができる。今、あなたが立っている地球と太陽の間に月が割り込んで
来たのである。本来なら月も輝いてみえるはずであるが、太陽の強い光に妨げられて月は黒く丸く見えるだけ。完全に覆い被されば
皆既日食であるが、今回はかすめただけである。写真の光輝く部分は太陽、その下の暗い部分が月というわけ。見逃した
会員へのプレゼントです。(文責 大城逸朗)
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沖縄の石

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